立体駐車場の特徴は、平面式の駐車場と比較してみると良く分かります。平面式の駐車場は、特に複雑な構造や設備は不要です。確かに最近では特に時間貸しの駐車場で、自動的に料金を加算したり不正駐車を防いだりする目的で種々の設備を設けているケースも珍しくありませんが、基本は駐車スペースを区切るためのラインマーカーや車の行きすぎを防止するためのブロック程度でも十分と言えます。これに対して立体駐車場は、車を2階、3階といった上層部にも駐車できるようにしないといけないわけですから、少なくともそれを支えるための構造物が必要になってきます。
一方でその分だけ同じ敷地面積であっても多くの車が駐車できるようになります。ですので、敷地面積と比較して、平面では収まりきらないと思われるくらいの駐車場の需要が見込まれる場合に限って、立体駐車場を検討するのが良いわけです。都心部や、周辺地区を考えてその場所に車を停めたいと思う人が多いと思われる一方で、敷地の面積が十分ではないといったケースです。なお、同じ立体駐車場ではあっても、自走式と機械式の大きく2種類に分けられることは知っておいて良いでしょう。
自走式とは、ドライバー自身が所定の駐車スペースにまで運転していくタイプのものです。一方で機械式とは、大型のコンベヤーのような機械を利用し、車をパレットの上に載せて後は機械が所定の位置にまで運んでいくようなタイプのものを指します。